文献一覧: 園芸学会雑誌 (雑誌) - Ceek.jp Altmetrics

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わが国の代表的な4品種の観賞用ヒマワリについて, 日長が花芽分化と開花に及ぼす影響を調べた.4品種 ... 9 0 0 0 OA ハクサイゴマ症発生とその防止法に関する研究. Ceek.jpAltmetrics(αver.) 文献ランキング 合計 1ヶ月間 1週間 1日間 文献カレンダー 新着文献 すべて 2Users 5Users 10Users 新着投稿 Yahoo!知恵袋 レファレンス協同データベース 教えて!goo はてなブックマーク OKWave Twitter Wikipedia 検索 ウェブ検索 ニュース検索 ホーム 文献一覧:園芸学会雑誌(雑誌) 349件 14 0 0 0 OA 果樹に及ぼす大気汚染の影響 著者 川俣恵利 出版者 THEJAPANESESOCIETYFORHORTICULTURALSCIENCE 雑誌 園芸学会雑誌(ISSN:00137626) 巻号頁・発行日 vol.45,no.1,pp.15-23,1976(Released:2007-07-05) 参考文献数 36 被引用文献数 1 当場果樹園に栽植中のナシに光化学スモッグによる被害と思われる症状が見られたので,その被害症状について環境バクロ室で発生した被害を参考にして調べた.1.ナシの徒長枝上の生育旺盛な葉にクロロシス,褐変およびネクロシス(壊死)の症状が認められた.2.被害を受けた葉は全クロロフィル,クロロフィルbが著しく減少した.また,軽症葉ではデンプンが蓄積し,被害が進行するにつれデンプンは徐々に崩壊した.3.軽症葉ではO3吸収量は著しく増加したが,CO2放出量はやや増加した程度で,RQは健全葉より低かつた.重症葉でもO2吸収量は増加したが,CO2放出量が減少したため,RQは健全葉の1/2程度であつた.4.被害葉の無機成分含量は全般的に減少しており,なかでもNおよびMgは軽症でも著しく減少していた.しかし,重症になるとP,K,Mgはあまり変化がみられなかつたのに対し,NとCaは減少が続いた.5.被害により著しく減少したRQと全クロロフィル,クロロフィルaおよびbとの間には極めて高い正の相関がみられた.またNと全クロロフィル,Caと全クロロフィル,NとRQ,CaとRQとの間にも0.1%レベルの正の高い相関が認められた.6.被害症状はオゾンないしPANによるものと類似しているように思われたが,東京の光化学スモッグは亜硫酸ガスおよび粉じんが多く含まれ,一酸化炭素や窒素酸化物が低い傾向にあり,光化学反応のメカニズムが解明されていない現状では,原因物質について明らかな確証を得るまでには至らなかつた. 2018-10-2223:01:03 14+13Twitter https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjshs1925/45/1/45_1_15/_article/-char/ja/ (info:doi/10.2503/jjshs.45.15) 12 0 0 0 OA 観賞用ヒマワリの花芽分化と発達に及ぼす日長時間の影響 著者 早田保義 今泉由紀子 出版者 園芸学会 雑誌 園芸学会雑誌(ISSN:00137626) 巻号頁・発行日 vol.69,no.6,pp.708-710,2000-11-15 被引用文献数 3 4 わが国の代表的な4品種の観賞用ヒマワリについて,日長が花芽分化と開花に及ぼす影響を調べた.4品種ともに播種から花芽分化までの日数は8時間日長で短縮された.しかし花芽分化から開花までの日数は,'ビックスマイル'および'サンリッチオレンジ'では8時間日長と12時間日長で短縮され,逆に'タイヨウ'では16時間日長で,'バレンタイン'については16時間日長と12時間日長で短縮された.開花時の花序の直径は,'サンリッチオレンジ','タイヨウ'および'バレンタイン'では処理区間での差がなかったが,'ビックスマイル'では8時間日長で若干減少した.以上の結果より,本実験で供試したヒマワリは品種によって花芽分化の最適日長と花芽発達の最適日長が異なることが明らかとなった.このことから,ヒマワリを栽培する場合に栽培期間の短縮を図るための日長処理時期は「播種時∿花芽分化期」と「花芽分化期∿開花時」の二つの時期に分け,それぞれの時期に適した最適日長処理を行うべきと推定された. 2018-05-2916:30:35 12+1Twitter https://ci.nii.ac.jp/naid/110001818493 (info:doi/10.2503/jjshs.69.708) 9 0 0 0 OA ハクサイゴマ症発生とその防止法に関する研究 著者 松本美枝子 出版者 THEJAPANESESOCIETYFORHORTICULTURALSCIENCE 雑誌 園芸学会雑誌(ISSN:00137626) 巻号頁・発行日 vol.57,no.2,pp.206-214,1988(Released:2007-07-05) 参考文献数 21 被引用文献数 1 富山県等においてハクサイの主脈や葉脈に多数のゴマ状の黒色斑点の発生が認められた.この症状はゴマ症と呼ばれ,発生の激しい場合は市場価格が著しく低下する.しかしゴマ症発生とその防止に関する報告は少ない.本報告ではまずハクサイ生育中のゴマ症発生の特徴を調査し,さらに発生部位とその周辺を形態学及び組織化学的に観察した.1.‘ひばり’や‘耐病60日’に認められるゴマ症の発生は,その現象から2タイプに分けられた.タイプ1は未成葉で発生し,初期生育が異常促進されることと密接な関係があった.タイプ2は成葉で発生し,結球重に対する外葉重の割合の低下が関係していた.2.形態学的には,斑点発生に先だち,まず細胞内顆粒の肥大が認められ,その後細胞壁が褐変した.この細胞壁の褐変は,細胞内顆粒や核の肥大と共にさらに拡大し,周辺には原形質分離細胞が認められた.3.組織化学的には,斑点発生部位にクロロゲン酸の存在とポリフェノールオキシダーゼの活性が認められ,その周辺にポリフェノールの存在とパーオキシダーゼの反応が認められた.4.褐変細胞の顆粒周辺に亜硝酸の分布が認められ,細胞内顆粒の肥大が認められる部分と一致した. 2020-12-2205:47:15 9+2Twitter https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjshs1925/57/2/57_2_206/_article/-char/ja/ (info:doi/10.2503/jjshs.57.206) 5 1 0 0 OA コリアンダーの成長期・器官別香気成分の変動 著者 小原香 坂本由佳里 長谷川治美 河塚寛 坂本宏司 早田保義 出版者 一般社団法人園芸学会 雑誌 園芸学会雑誌(ISSN:00137626) 巻号頁・発行日 vol.75,no.3,pp.267-269,2006(Released:2006-05-22) 参考文献数 8 被引用文献数 5 13 香草のコリアンダー(CoriandrumsativumL.)の異なる成長期における器官別香気成分の変動を検討した.コリアンダーの幼苗期の葉部と茎部のにおいは極めて類似しており,高いパターン類似率を示した.しかしながら,幼苗期の葉茎部と成熟期の葉茎部のパターン類似率は低下し,さらに,幼苗期から成熟期へと成長が進むに従い,葉と茎部の香気は異なるようになり,そのパターン類似率も著しく低下した.また,果実と他の器官におけるパターン類似率の低下は顕著であった.茎葉部の主要香気成分は,油っぽい,甘い,草様の香りを有するdecanal,(E)-2-decenal,(E)-2-undecenal,2-dodecenal,(E)-2-tetradecenalの5成分であり,種子にはほとんど含まれていなかった.また,種子の特徴的香気成分は,花様の爽やかな香りを有するlinaloolやα-pinene,γ-terpinene,D-camphor,geraniolの5成分であり,茎葉部にはほとんど含まれていなかった.茎葉部では,成長が進むに従い,heptanal,(E)-2-hexenalやoctanalの様な青いフレッシュな香気が減少する傾向があり,生茎葉を香草として使用する場合は,コリアンダー特有の青臭い香りだけでなく,フレッシュな香気を併せ持つ幼苗期の茎葉部が適していると判断された. 2021-10-1410:35:55 5+2Twitter https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjshs/75/3/75_3_267/_article/-char/ja/ (info:doi/10.2503/jjshs.75.267) 5 0 0 0 ウンシュウミカンの栽植方式と樹形に関する研究(第1報):異なる樹形における着果部位別日射量,気温,果実温の日変化と1日の積算日射量 著者 大東宏 小野祐幸 冨永茂人 森永邦久 工藤和典 出版者 園藝學會 雑誌 園芸学会雑誌(ISSN:00137626) 巻号頁・発行日 vol.49,no.3,pp.331-346,1980 ウンシュウミカンの栽植様式.樹形.整枝並びにせん定などの樹形管理技術の合理化と品質向上対策を図るための基礎資料を得る目的で,1977年の7月から同年12月にかけて,開心自然形と柵仕立ての杉山系普通ウンシュウミカン成木の異なる着果部位における受光量,気温及び果実温の日変化を調査した.結果は以下のとおりである.
1.各月の1日の総全周短波放射量は,開心自然形樹では樹冠の南側上部において最も高く,他の着果部位でも概して上部において南側とほぼ同じであったが,柵仕立て樹では樹冠上部でも少なかった.この相違は,柵仕立て樹が南北方向の生垣状樹形で,日射程度が午前と午後とでかなり異なるためであり,開心自然形樹では半球状樹相のため,終日平均的に日射を受けることによるものであろう.樹冠下部の1日全周短波放射量はかなり少なく,特に北側下部では,秋季には南側上部の2%程度に落ち込み,夏季においても45%程度となった.樹冠内部における1日の総全周短波放射量は低く,特に柵仕立てでは南側上部の10~20%程度であった.
2.開心自然形樹の着果部位ごとの気温は,樹冠南側,東側上,下部,内部では,日の出から正午過ぎにかけて西側上,下部,北側上,下部よりも早く昇温したが,その後日没まで,西側上,下部よりも低くなって徐々に下降した.西側上,下部では14時頃までは,昇温が遅れぎみとなったが,その後16時頃までにかなり高くなり,更に日没まで他の部位よりも高く,特に東側上,下部よりも明らかに高温で推移した.北側上部では日の出から時期にもよるが16~18時頃まで昇温は遅れたが,その後日没まで東側上,下部よりも高くなった.内側では午前中西側上,下部,北側上,下部より昇温は早かったが,その後16~18時頃まではほぼ一定気温で推移し,概して16時以降東側上,下部よりも高かった.
柵仕立て樹の着果部位ごとの気温は,午前中は樹冠の東側上,下部の昇温が顕著であり,西側上,下部では東側よりも遅れて昇温した.正午になると,西側上,下部において高くなり,その後日没に向って下降するものの,他の部位よりも明らかに高く,特に,東側よりも西日の影響が強く現れ,長く高温が持続するものと思われる.樹冠内側では東西から太陽の影響を受けているため,各部位の同時刻の気温の昇降変化のなかで常に中間的な推移を示した.ところが,東側上,下部では時期にもよるが14時頃から気温の低下が速くなり,日没まで各部位中最低の気温を示した.このように,柵仕立て樹では午前と午後とで気温分布がかなり異なっていることが明らかである.その理由として,同樹形樹は南北方向の壁様樹相を呈し,しかも樹冠幅は狭いものの枝葉の着生密度が高いため,大気が枝葉間を流れにくい状態となっていることから,午前中は東側が,午後は西側の気温が高まりやすくなると考えられた.そのため,特に西側では西日の受熱量が貯えられやすいものと思われた.
3.開心自然形樹の果実温は,午前中,東側上,下部の温度上昇が早く,その後西側上,下部が高くなった.南側の果実温は午前中は,東側よりも,また,午後には西側よりもそれぞれ低くなった.北側上部の果実温は,午前中低かったが,午後かなり過ぎると,南側よりもむしろ高くなった.北側下部では果実温の昇温は著しく遅れ,日中は低かった.内部でも北側下部とほぼ同様に果実温の上昇は遅れ,午後も低くなった.柵仕立て樹では午前中,東側上,下部,西側上部の果実温は早く上昇し,東側下部ではその後急下降したが,正午以降再び上昇した.そして,日没に向って下降した.西側下部,内部の果実温は正午過ぎまで他の部位よりも上昇は遅く,しかも最高温度も低く,更に,夕刻近くなると,内部の低下は特に早かった.西側下部では西日を受け,しかも地表面温度の影響を受けるためか,果実温度の下降は遅れぎみとなった. 2015-06-2213:15:24 5+0Twitter https://ci.nii.ac.jp/naid/130001160584 (info:doi/10.2503/jjshs.49.331) 4 0 0 0 OA シュッコンカスミソウ切り花における「黒花」の発生機構とつぼみ収穫による発生の回避 著者 土井元章 斉藤珠美 長井伸夫 今西英雄 出版者 園芸学会 雑誌 園芸学会雑誌(ISSN:00137626) 巻号頁・発行日 vol.68,no.4,pp.854-860,1999-07-15 被引用文献数 2 3 1.小花の30%が開花した段階で採花したシュッコンカスミソウ'ブリストル・フェアリー'の切り花を水にいけ20&acd;29℃下に保持したところ,20℃下では小花は形を保ったま老化してドライフラワー状となり,黒花とはならなかったが,23℃以上の温度下では急激に花弁がしおれて萎縮し,黒花となった.2.つぼみ段階で採花した切り花に対し0.2mMSTSと4%ショ糖を含む前処理液で3時間の水あげを行っただけでは,25℃下における黒花の発生を完全に回避することはできなかった.前処理に引き続いて0.26mM8-hydroxyquinolinesulfate(8-HQS)と4%ショ糖を含む開花用溶液にいけて糖を与え続けることにより,小花の開花が促されるとともに,25℃下でも黒花発生をほぼ抑えることができた.収穫から30%開花までの日数は,20℃で5日,25℃で3日程度を要した.また,開花を促す際に20℃として光強度を15.0W・m^にまで高めることにより,切り花品質が向上し,その後水にいけた場合の品質保持期間が延長された.3.切り花の呼吸速度は温度に対して指数関数的に増加し,20℃での呼吸速度は約210μmolCO_2・hr^・100gfw^で,Q_<10>=1.5となった.4.25℃下で水にいけた切り花の小花では,20℃下でいけたものに比べて,2日目および4日目のブドウ糖,果糖含量が1/2&acd;1/3,ショ糖含量が1/4程度にまで減少していた.また,25℃下で開花用溶液にいけた切り花では,これら3種類の糖含量が高く推移し,このことが黒花の発生を抑制しているものと考えられた.5.つぼみ切りした切り花は,出荷段階にまで開花を促した後の品質保持期間を低下させることなく,STS処理後ショ糖溶液による湿式で4週間程度の貯蔵が可能であった. 2021-09-2101:00:05 4+0Twitter https://ci.nii.ac.jp/naid/110001816294 (info:doi/10.2503/jjshs.68.854) 3 0 0 0 OA トマト果実における糖含量およびその栽培・環境条件に対する安定性の品種間差異 著者 望月龍也 石内伝治 伊藤喜三男 出版者 THEJAPANESESOCIETYFORHORTICULTURALSCIENCE 雑誌 園芸学会雑誌(ISSN:00137626) 巻号頁・発行日 vol.68,no.5,pp.1000-1006,1999-09-15(Released:2008-01-31) 参考文献数 24 被引用文献数 1 1 遺伝的に多様なトマト30品種・系統を供試し,完熟果実におけるグルコースおよびフルクトース含量の作期および果房位による変動特性の差異を検討した.トマト品種・系統間における両成分含有量の相対的関係は,栽培・環境条件の変動に対して比較的安定していた.また全体を通じてグルコース含量とフルクトース含量には高い正の相関がみられたが,糖含量が高くなるほど全体に占めるフルクトース含量の比率は低くなる傾向がみられた.全品種・系統をこみにした作期・果房位ごとの平均値に対する,対応する作期・果房位における糖含量の回帰分析から,供試材料は,(1)作期・果房位ごとの糖含量が全供試材料の平均値とほぼ平等して変動する品種・系統,(2)作期・果房位間の変動が全供試材料の平均より大きい品種・系統,(3)作期・果房位間の変動が小さく安定した糖含量を示す品種・系統,(4)回帰直線への回帰が有意でなく糖含量変動が全供試材料の変動傾向と異なる変動を示す品種・系統が認められたが,糖含量が高くかつ変動の小さい品種・系統は見出せなかった. 2021-02-0811:17:12 3+5Twitter https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjshs1925/68/5/68_5_1000/_article/-char/ja/ (info:doi/10.2503/jjshs.68.1000) 3 0 0 0 OA イチゴ種子の発芽 著者 中村俊一郎 出版者 THEJAPANESESOCIETYFORHORTICULTURALSCIENCE 雑誌 園芸学会雑誌(ISSN:00137626) 巻号頁・発行日 vol.41,no.4,pp.367-375,1972(Released:2007-07-05) 参考文献数 20 被引用文献数 5 6 1970,71年の2年にわたり,イチゴの10余品種を採種してその発芽性を調査した.1.どの品種も強い光感性を示し,暗黒下の発芽は不良であつた.発芽温度については変温が著しく促進効果を示した.恒温では25°C付近が適温であつたが,20°Cから30°Cにわたつて比較的幅広い適温帯があつた.2.採種後約1年間では休眠性の変化はみられず,各品種とも強い休眠性を維持した.3.薬品処理では硝酸カリが最も効果を示し,エスレルおよびジベレリンも相当程度有効であつたが,チオ尿素はわずかな効果しか示さなかつた.4.低温処理は短期間では効果がなく,1か月以上の処理が有効で,3か月間処理すると大きな発芽促進効果を示した.5.濃硫酸処理を行なつて種皮を腐蝕すると発芽が相当に促進され,イチゴ種子の休眠には種皮が大きな役割をもつていると考えられる.6.近赤外光は強い発芽抑制作用を示し,変温を行なつても発芽率は0%であつた.ただし低温処理は近赤外光の抑制作用に相当程度うちかつことができた.7.種子は乾燥または低温下で良好に貯蔵された. 2020-01-0613:15:16 3+1Twitter https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjshs1925/41/4/41_4_367/_article/-char/ja/ (info:doi/10.2503/jjshs.41.367) 3 0 0 0 OA コリアンダーの成長期・器官別香気成分の変動 著者 小原香 坂本由佳里 長谷川治美 河塚寛 坂本宏司 早田保義 出版者 園芸学会 雑誌 園芸学会雑誌(ISSN:00137626) 巻号頁・発行日 vol.75,no.3,pp.267-269,2006-05-15 被引用文献数 1 13 香草のコリアンダー(CoriandrumsativumL.)の異なる成長期における器官別香気成分の変動を検討した.コリアンダーの幼苗期の葉部と茎部のにおいは極めて類似しており,高いパターン類似率を示した.しかしながら,幼苗期の葉茎部と成熟期の葉茎部のパターン類似率は低下し,さらに,幼苗期から成熟期へと成長が進むに従い,葉と茎部の香気は異なるようになり,そのパターン類似率も著しく低下した.また,果実と他の器官におけるパターン類似率の低下は顕著であった.茎葉部の主要香気成分は,油っぽい,甘い,草様の香りを有するdecanal,(E)-2-decenal,(E)-2-undecenal,2-dodecenal,(E)-2-tetradecenalの5成分であり,種子にはほとんど含まれていなかった.また,種子の特徴的香気成分は,花様の爽やかな香りを有するlinaloolやα-pinene,γ-terpinene,D-camphor,geraniolの5成分であり,茎葉部にはほとんど含まれていなかった.茎葉部では,成長が進むに従い,heptanal,(E)-2-hexenalやoctanalの様な青いフレッシュな香気が減少する傾向があり,生茎葉を香草として使用する場合は,コリアンダー特有の青臭い香りだけでなく,フレッシュな香気を併せ持つ幼苗期の茎葉部が適していると判断された. 2017-11-2709:06:27 2はてなブックマーク 1+0Twitter https://ci.nii.ac.jp/naid/110004718506 (info:doi/10.2503/jjshs.75.267) 3 0 0 0 打撃力によるカボチャと桜島大根硬度の非破壊測定〔英文〕 著者 陳介余 宮里満 石黒悦爾 難波直彦 出版者 園藝學會 雑誌 園芸学会雑誌(ISSN:00137626) 巻号頁・発行日 vol.61,no.4,pp.951-956,1993 被引用文献数 1 本報では打撃力による農産物の硬度を非破壊的に測定する方法を提案した.簡単な弾性モデルを用いて打撃力を解析した結果,特性値kは農産物の弾性係数などの内部品質だけに影響され,農産物の大きさと打撃力の強さに影響されないので農産物硬度の判定指標とすることが可能であることが示された.
また,カボチャと桜島大根を供試材料として,打撃装置を利用して統計的な実験をした結果,その硬度とk値との間にそれぞれ0.93,0.92の相関係数が得られた.従って,本方法はカボチャと桜島大根の硬度を非破壊測定するには可能だと思われる. 2017-06-2909:28:03 3+0Twitter https://ci.nii.ac.jp/naid/130001152409 (info:doi/10.2503/jjshs.61.951) 3 0 0 0 OA ダイコン(RaphanussativusL.)子葉におけるエチレン誘導クロロフィル代謝:Invitroでの無色の蛍光クロロフィル代謝産物(FCC)の生成 著者 足立勝 中林健一 東理恵 倉田裕文 高橋芳弘 下川敬之 出版者 園芸学会 雑誌 園芸学会雑誌(ISSN:00137626) 巻号頁・発行日 vol.68,no.6,pp.1139-1145,1999-11-15 被引用文献数 4 7 暗所下においてエチレン処理したカイワレダイコン(RaphanussativusL.)子葉の脱緑機構を明らかにするために,クロロフィルαの分解を子葉のタンパク質を用いて検討した.粗酵素はエチレンにより脱緑が誘導されたカイワレダイコン子葉から調製した.クロロフィルα分解酵素は,H_2O_2-2,4-ジクロロフェノール/pクマリン酸依存であった.クロロフィルα分解反応の最初の分解産物はHPLCとHPTLC分析により分析された.その分解産物が標準C-13^2-ヒドロキシルークロロフィルαのRf値/リテンションタイムと同じことよりC-13^2-ヒドロキシルークロロフィルαのRf値/リテンションタイムと同じことよりC-13^2-ヒドロキシルークロロフィルαと同定された.C-13^2-ヒドロキシルークロロフィルα生成反応はアスコルビン酸(2mM)そしてKCN(2mM)の添加により完全に阻害された.しかし,嫌気性条件下では阻害されなかった.つまり,C-13^2-ヒドロキシルークロロフィルα生成酵素は,H_2O_2を利用した1原子酸素添加反応を触媒するペルオキシゲナーゼまたは,ペルオキシゲナーゼ作用を持つペルオキシダーゼの一種であると考えられる.さらに,三次元蛍光分光解析により無色の蛍光クロロフィル代謝産物(FCC:Ex350nm/Em455nm)がクロロフィルαの分解につれて生成されることが明らかとなった.以上の結果よりクロロフィルαはカイワレダイコン子葉より調製したタンパク質により,以下の反応で分解されることが示唆された.Chlα→C-13^2-HOChlα→→colorlessRs-FCC(無色の蛍光クロロフィル代謝酸化開環産物). 2017-02-0602:15:14 3+0Twitter https://ci.nii.ac.jp/naid/110001816335 (info:doi/10.2503/jjshs.68.1139) 3 0 0 0 OA 新しい音響振動法によるキュウリの肉質評価 著者 桜井直樹 岩谷真一郎 寺崎章二 山本良一 出版者 一般社団法人園芸学会 雑誌 園芸学会雑誌(ISSN:00137626) 巻号頁・発行日 vol.74,no.1,pp.31-35,2005(Released:2005-11-11) 参考文献数 13 被引用文献数 27 33 キュウリ3品種の肉質(シャキシャキ感)を音響的に測定した.ガラスシリンジのピストンと先端を尖らせたプローブの間にピエゾ圧電素子をはさみ,シリンジに水をポンプで送り込みながら,プローブを毎分35mmの速度でキュウリに挿入し,プローブが受信した音響的振動をピエゾ素子で直接検出し10000Hzまでの信号を測定した.振動信号は高速フーリエ変換し,振動強度の周波数スペクトルを得た.1~6kHzの間の振動強度に,品種間,部位別の違いがもっともよく現れた.そこで,高周波成分の振動強度を強調し,全ての周波数成分を積分した値を計算し,シャキシャキ感を示す新しい指標“シャープネス”を提案した.シャキシャキ感を示す“シャープネス”が農産物の食感をどれくらい定量的に評価できるかについて議論した. 2016-01-1018:46:02 3+0Twitter https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjshs/74/1/74_1_31/_article/-char/ja/ (info:doi/10.2503/jjshs.74.31) 3 0 0 0 OA 核型解析によるイチョウ雌雄間の染色体の違いとfluorescenceinsituhybridization(FISH)による染色体上のrDNAマッピング 著者 中尾義則 平知明 堀内昭作 河瀬憲次 向井康比己 出版者 園芸学会 雑誌 園芸学会雑誌(ISSN:00137626) 巻号頁・発行日 vol.74,no.4,pp.275-280,2005-07-15 被引用文献数 1 イチョウは雌雄異株であるが,現在,雌雄の判別は生殖器官の観察によるしかない.そこで,染色体における雌雄の違いについて調査した.染色体数は雌雄ともに24本(12対)であった.付随体を持つ染色体の数は,雄株と雌株それぞれ3本と4本であった.これら付随体の2本はもっとも大きな中部動原体型染色体の短腕にあり,その他の雄株の1本と雌株の2本は次中部動原体型染色体の長腕にあった.CMA染色の結果,雌雄ともに2本のもっとも大きな中部動原体型染色体の短腕と2本の次中部動原体型染色体の長腕のそれぞれの二次狭窄部に,合計4か所の黄色いバンドが認められた.5SrDNAと26S-5.8S-18SrDNAをプローブとしたFISH解析で両領域ともに二次狭窄部に位置し,雌雄間に違いはなかった.また,これらの位置はCMAバンドと同様の場所に検出された.したがって,イチョウの雌雄性の判別は付随体の数によって判別できるが,5SrDNAと26S-5.8S-18SrDNAをプローブとしたFISHシグナルやCMA染色では判別できないことが明らかとなった. 2014-11-2113:49:08 2+0Twitter 1+2Wikipedia https://ci.nii.ac.jp/naid/110001815992 2 0 0 0 OA 交配に依る葡萄品種の育成 著者 川上善兵衞 出版者 一般社団法人園芸学会 雑誌 園芸学会雑誌(ISSN:00137626) 巻号頁・発行日 vol.11,no.4,pp.361-401,1940(Released:2007-05-31) 被引用文献数 3 1 2021-09-2716:07:07 2+6Twitter https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjshs1925/11/4/11_4_361/_article/-char/ja/ (info:doi/10.2503/jjshs.11.361) 2 0 0 0 OA ウンシュウミカンの栽植密度と栽培条件が収量に及ぼす影響 著者 橘温 森岡節夫 中井滋郎 出版者 THEJAPANESESOCIETYFORHORTICULTURALSCIENCE 雑誌 園芸学会雑誌(ISSN:00137626) 巻号頁・発行日 vol.56,no.1,pp.9-15,1987(Released:2007-07-05) 参考文献数 24 被引用文献数 2 2 早生ウンシュウ‘宮川早生’を,無深耕•少肥及び深耕•施肥と,無せん定•無摘果及びせん定•摘果の各栽培条件下で,ha当たり1,250,2,500,5,000及び10,000本の4つの栽植密度で,1967年に植え付けた.その後間伐せずに栽培を続け,4年生時(1969年)から19年生時(1984年)までのデータを用い,各栽培条件下における栽植密度が,単位面積当たりの収量に及ぼす影響を検討した.また各栽培条件が収量に及ぼす影響も比較検討した.1.いずれの栽培条件においても,収量は初期に5,000及び10,000本/haの高密度で多かったが,やがて減少傾向に転じ,樹齢とともに1,250及び2,500本/haの低密度で多くなった.以上の関係は,栽培条件によってほとんど影響を受けないようであった.2.各樹齢において,最高収量を示した栽植密度,すなわち収量に関する最適密度は,4~5年生;10,000本/ha,6~7年生;5,000本/ha,8~13年生;2,500本/ha,及び14~19年生;1,250本/haであり,最適密度における4年生時から19年生時までの平均収量は68t/haであった.3.各栽植密度が隔年結果を示し始めた時の樹齢は,無せん定•無摘果条件において,いずれも初めて結果した翌年であった.せん定•摘果条件においては,栽植密度の低下とともに遅れて現れた.4.無深耕•少肥条件と深耕•施肥条件の収量を比較すると,後者の方が年次変動は小さかったが,両者の間にほとんど差はみられなかった.無せん定•無摘果条件とせん定•摘果条件の収量を比較すると,前者の方が明らかに年次変動が大きく,また収量はやや多いようであった. 2021-09-1621:41:41 2+12Twitter https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjshs1925/56/1/56_1_9/_article/-char/ja/ (info:doi/10.2503/jjshs.56.9) 2 0 0 0 OA キウイフルーツ及び近縁種の染色体数 著者 渡辺慶一 高橋文次郎 白戸一士 出版者 園芸学会 雑誌 園芸学会雑誌(ISSN:00137626) 巻号頁・発行日 vol.58,no.4,pp.835-840,1990(Released:2007-07-05) 参考文献数 19 被引用文献数 9 25 キウイフルーツ(A.deliciosa)の雄性品種‘マチュア’,雌性品種‘アボット’,‘ブルーノ’及びマタタビ(A.polygama),サルナシ(A.arguta)を用いて体細胞染色体,減数分裂について観察調査を行った.キウイフルーツの3品種の体細胞染色体数は2n=174であり,マタタビの2種では2n=58,サルナシの4種では2n=58,2n=116,2n=ca.174と算定された.これらの染色体数から,Actinidiaにおいてはx=29が基本数であることが認められた.サルナシにおいては,2仁を有する2n=58,4仁を有する2n=116と仁数は不明確であったが2n=ca.174の2x,4x,6xの倍数関係が示された.本報のマタタビは2n=58の2倍性であったが,これまでに報告された2n=116の存在を考えると両者の間には,2xと4xの同質倍数性関係があるのかもしれない.本研究の2n=174のキウイフルーツの3品種‘マチュア’,‘アボット’,及び‘ブルーノ’は体細胞核に6仁または小胞子核で3仁を有し,いずれも基本数x=29の6倍性を示している. 2021-09-0800:26:36 1+0Twitter 1+1Wikipedia https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjshs1925/58/4/58_4_835/_article/-char/ja/ (info:doi/10.2503/jjshs.58.835) 2 0 0 0 温室トマトの生育と収量を予測するシミュレーションモデルの開発と試験 著者 狩野敦 コーネリアスH.M.バンベーブル 出版者 園藝學會 雑誌 園芸学会雑誌(ISSN:00137626) 巻号頁・発行日 vol.56,no.4,pp.408-416,1988 被引用文献数 1 9 温室トマトの決定論的生長モデルを1)葉の光合成モデル,2)生長と呼吸の理論,および3)光合成が環境条件と葉中光合成産物の濃度に律速されているという仮説に基づいて開発した.モデルはPascal言語で記述され,トマトに対する二酸化炭素(CO2)増与の効果をシミュレートするのに用いられた.1983年から1984年にかけてアメリカ合衆国テキサス州カレッジステーションにて行なった2回の栽培実験の結果とモデルの出力を比較した.この栽培実験のために,著者らは3つの2×2×10mのポリエチレンチャンバーを二重ポリエチレン温室内に構築し,チャンバー内空気のCO2濃度をそれぞれ340,700,1000ppm(容量)に制御してトマトを栽培した.
モデルはトマトのCO2同化速度を低めに出力したが,果実の生育量とその収量はかなり正確に予測した.このモデルを用いて,環境条件がトマトに与える影響を予想したり,いろいろな栽培環境における温度制御法の効果を推定したりすることが可能なことがわかった.また,このモデルが温室モデルに組み込まれることにより,温室内で栽培されたトマトの生育や収量,暖房熱,水やCO2の必要量などを温室外環境から推定するのに役立つと思われる. 2021-08-2119:45:07 2+0Twitter https://ci.nii.ac.jp/naid/130001152985 (info:doi/10.2503/jjshs.56.408) 2 0 0 0 OA 異なる温度での白肉桃の追熟生理 著者 加藤公道 佐藤良二 出版者 THEJAPANESESOCIETYFORHORTICULTURALSCIENCE 雑誌 園芸学会雑誌(ISSN:00137626) 巻号頁・発行日 vol.44,no.1,pp.89-97,1975(Released:2007-07-05) 参考文献数 18 被引用文献数 1 2 白肉桃(大久保および白鳳)を10°C,15°C,20°C,25°C,30°Cの各温度で追熟し,呼吸量,エチレン排出量,硬度,はく皮性,糖分,食味などを調査して,モモの追熟生理を検討した.1.大久保の20°Cでは,25°Cよりエチレン排出量が速く増加してピークも高く,呼吸量もピークに早く達し,はく皮も早く可能になつたが,軟化は25°Cもほぼ同様に進んだ.20°C,25°Cでは,呼吸のピークの2~3日後にエチレン排出量がピークに達し,その後急速に減少した.呼吸のピーク時の熟度は20°Cが適熟,25°Cは過熟であつた.2.白鳳では1日後のエチレン排出量が大久保より多く,軟化は速く進んだ.25°Cでは,20°Cより呼吸量が早くピークに達し,軟化も速く進んだが,エチレン排出量は20°Cもほぼ同様に増加した.3.10°C,15°Cでは,呼吸量,エチレン排出量がゆるやかに増加し,軟化は穏やかに進み,はく皮性の進行もかなり遅れた.大久保の10°C,15°Cではエチレン排出量,軟化,はく皮性が25°Cとほぼ同じ状態まで達したが,10°Cではフレーバーが劣つた.大久保の15°Cでは,呼吸のピーク時からエチレン排出量が減少するまでの期間が,25°Cと異なり長かつた.適熟に達するまでの追熟期間は,25°Cと比べて,10°Cでは約3倍,15°Cは約2倍であつた.4.30°Cではエチレン排出量が抑制されて,減少する傾向が認められた.呼吸量の増加はほとんど認められなかつたが,軟化は白鳳では25°Cと同様に速く,大久保では2~3日後まで25°Cよりやや遅れたが,その後は速く進んだ.5.30°Cでは還元糖は漸増した.水溶性ペクチン含量は軟化の進行とともに増加し,硬度と密接に関連した.6.以上の結果から,追熟温度は果肉の色,エチレン排出量,軟化の速さなどに影響を及ぼし,エチレンは呼吸のclimacteric,軟化,はく皮性の進行などを促進した.呼吸量,エチレン排出量,軟化,はく皮性などは追熟中相互に関連しながら進んだが,これらの相互関係は品種,追熟温度により影響を受けることが認められた. 2021-08-1518:22:43 2+0Twitter https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjshs1925/44/1/44_1_89/_article/-char/ja/ (info:doi/10.2503/jjshs.44.89) 2 0 0 0 OA 収穫前のNO_3-Nまたは全肥料成分の補給停止が水耕ホウレンソウの生育と可食部の硝酸濃度ならびに廃液の無機成分濃度に及ぼす影響 著者 塚越覚 丸尾達 伊東正 扶蘇秀樹 岡部勝美 出版者 園芸学会 雑誌 園芸学会雑誌(ISSN:00137626) 巻号頁・発行日 vol.68,no.5,pp.1022-1026,1999-09-15 被引用文献数 1 2 NFT毛管水耕システムを用いたホウレンソウ(SpinaciaoleraceaL.品種'ジョーカー'および'オリオン')栽培において,収穫前にNO_3-Nのみの補給停止(実験1:夏作),または全肥料成分の補給停止(実験2:秋作)が,生育,可食部の硝酸含量,廃液の無機成分濃度に及ぼす影響を検討した.実験1:収穫6日前からのNO_3-Nの補給停止で,可食部の硝酸含量は2,199ppm,廃液のNO_3-N濃度は1.0me・liter^と,食品・廃液の許容基準を満たすことができた.NO_3-N以外の成分は初期濃度と同じか,それ以上に廃液中に残存した.実験2:2&acd;6日前からの追肥停止で,廃液のNO_3-N濃度は0.7me・liter^以下,可食部の硝酸含量は2,870ppm以下となり,食品・廃液の許容基準を満たすことができた.さらに,他の主要無機成分についても,残存濃度を低減できた.しかし,6日前からの追肥停止では,地上部生体重が低下した.以上より,夏作で収穫予定日の6日前,秋作では2&acd;4日前から,肥料成分を含まない水を補給する方法が,可食部の硝酸濃度の低いホウレンソウの生産と,廃液中の主要無機成分含量の低減に有効と考えられた. 2021-01-1019:45:06 2+0Twitter https://ci.nii.ac.jp/naid/110001816320 (info:doi/10.2503/jjshs.68.1022) 2 0 0 0 OA ファレノプシスにおけるCAM型光合成への葉齢•花序•水分•温度•光条件の影響 著者 太田弘一 森岡公一 山本幸男 出版者 THEJAPANESESOCIETYFORHORTICULTURALSCIENCE 雑誌 園芸学会雑誌(ISSN:00137626) 巻号頁・発行日 vol.60,no.1,pp.125-132,1991(Released:2008-05-15) 参考文献数 20 被引用文献数 23 26 ファレノプシスは近年生産の伸びが大きい花卉であり,その好適な栽培条件の設定のために研究が進められている.ファレノプシスの花序は低温条件によって誘導されることが知られており(17),山上げ栽培や人工低温処理を行うことによって,早期出荷が行われている.また,温度処理の際の,株の充実状態や光•変温条件などの環境要因も花序形成に影響することが知られている(3,8,12,14,17,18,19).一方,ファレノプシスはCAM(Crassulaceanacidmetabolism)植物として知られている(1,7).CAM植物は夜間に吸収したCO2を有機酸の形にして細胞の液胞中に蓄積し,昼間にそれを分解して,光エネルギーを利用してでんぷん合成を行うという特徴的な光合成を行う.この夜間と昼間を通した,CO2吸収からでんぷん合成に至る過程をCAM型光合成と呼ぶ(13,14).典型的なCAM型光合成のCO2吸収の日周変動パターンは,夜間の高い吸収(phaseI),それに続く光が当たった直後の高い吸収(phaseII)とその後の急激な減少およびCO2吸収がほとんど見られない期間(phaseIII),そして,夕方に再び低い吸収が見られる(phaseIV),という四つの相に分けられる(13).そして,この過程を通して,夜間に気孔を開き,蒸散の多い昼間には気孔を閉じているために,CAM植物は強い乾燥耐性を獲得している(6).CAM植物には,生育条件によってC3型光合成とCAM型光合成との間で変動が見られるfacultative-CAMplantと,生育条件にかかわらずCAM型光合成を行うobligate-CAMplantがある(13).さらに,いずれのCAM植物も,水分,昼夜温,光強度,日長などの環境条件や葉齢,窒素栄養条件によってCAM型光合成が影響を受けることが知られている(6,11,13,14).したがって,ファレノプシスのCAM型光合成も,これらの要因によって変動し,それが生育および花序形成になんらかの影響を及ぼすことが考えられる.本研究は,上述の要因のうちで生育と密接に関連した外的要因の水分,温度,光の3条件および内的要因の葉齢と花序形成の有無に視点を当て,それらによってファレノプシスのCAM型光合成がどのような影響を受けるかを明らかにし,ファレノプシスの好適な栽培条件設定のための基礎的知見を得ることを目的として行った. 2020-09-2514:35:51 2+0Twitter https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjshs1925/60/1/60_1_125/_article/-char/ja/ (info:doi/10.2503/jjshs.60.125) «««12345678910»»» ヘルプ ご意見はこちら TechTechInc.



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